金曜ロードSHOW!にて初見。
前作「上の句」に続く、超王道の学園青春スポ根もの。
とにもかくにもクイーンが格好良すぎた……!!
※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
あらすじ
見事、都大会を勝ち抜き、全国大会への切符を手にした瑞沢高校競技かるた部。そのメンバーである綾瀬千早(広瀬すず)は、さっそく幼なじみの綿谷新(新田真剣佑)に優勝を報告する。だが、かるたへの情熱溢れる千早とは裏腹に、新はかるたを辞めてしまおうとしていた。
千早は、新に再びかるたの情熱を伝えるため、全国大会の団体戦と並行して、自分と同い年の史上最年少クイーン・若宮詩暢(松岡茉優)に挑もうとするのだが……?
▼前作の感想はコチラ
akirwn.hatenablog.com
感想
青春と葛藤と仲間の絆の物語
前作「上の句」に続く、眩いばかりの青春ストーリー。
前作ではスポットが当たらなかった、新田真剣佑さん演じる綿谷新にもスポットが当たり、さまざまなキャラの苦悩と葛藤と成長が描かれた作品でした。
かるた部としての団体戦と、クイーンへの挑戦の間で揺れる千早の苦悩。それをおそらくわかっていながら、何のためにかるたやってるんだと叱咤する太一。
それぞれがそれぞれの苦悩をひとりで背負い込んでいることを指摘し、力になろうとするかるた部の面々。
「お前らだけでかるたやってるみてえじゃん。俺らもいるだろ」
「もっと僕らにできることないの?」
「もっと私達を頼ってください」
ああ、いいチームだなあ……(ほろり)
たぶん、千早と太一のふたりだけでは、到底ここまでは来られなかったでしょう。
かるた部のメンバーをはじめ、各方面からの協力があったからこそ、千早たちはあの舞台まで上がることができた。そして、新の心に火をつけることもできた。
吹奏楽部をはじめ、いろんな部活が「大会まであと○日!」のまわりに応援の寄せ書きをしていってたのも、何気に熱いポイントでした。
……で、気がついたらいつの間にか団体戦終わってたんだけど、結局瑞沢はどこまで行ったんだろう。さすがに全国優勝はしなかったのかな?
クイーンが格好良すぎた
この世で最も強い人間は孤独の中でただひとり立つ人間だ
――ヘンリック・イプセン
松岡茉優さん演じる、史上最年少クイーンたる絶対王者、若宮詩暢。
その孤高さ、ものっっっすごく格好良かったです。
「冬眠から覚めた途端に今度は夏休みか」
「あんたはうちに永世名人を弔わせへんつもりなんか?」
「団体戦なんてお遊びやったって、――全員に言わしたるわ」
などなど、口にする言葉ひとつひとつが名言クラス。
仲間を作らず、師も持たず、ただ自分のためだけに強さを追い求めるクイーン。
チームで戦うんだ!皆で力をあわせるんだ!という千早たちの姿勢を真っ向から否定し、圧倒的な実力でミンチにする捻じ伏せる、そこに痺れる憧れるー!
千早の実力を垣間見た時の不敵な笑みが何ともまた魅力的でした。
それでいて原宿限定ダディベア?には年相応にときめいちゃうクイーン。超可愛い。
「お説教やったら、あの子がうちに勝ってから聞いたるわ」
「あの子に伝えて。――はよ上がってこいって」
ほんと、もう、格好良すぎです詩暢様……!(もはや様づけ)
最新作「結び」でも、さぞ格好良い名言を連発してくださるのでしょう。
はたして千早は彼女を打ち破ることができるのか……!?
駒野くんやっぱり超有能
「上の句」では、主人公だろと思うほどの扱いを受けていた駒野くん。
今作では見事な成長後の姿を見せてくれていました。
かつて自身の無力さを嘆き、「数合わせだったんだろ!」と激昂していた彼は、その後チームの中にちゃんと居場所を見つけて、かるたの楽しさを知って。
そして、今度はチームが勝つために、自ら捨て駒役を申し出るまでになり。
かるたの実力も、A級3人組には及ばないものの、着実についているようで。
北央の秘伝の書があったとはいえ、未経験から初めて3~4ヶ月で、都大会以上の猛者が集まる全国大会で、1回戦2回戦と連勝するとか、駒野くん何気にすごいんじゃないの?
しかも、あんな劣悪と言っていい練習環境だったのに……。
「ぼく、かるた部に入る前はひとりでなんでもできるって思ってたけど、
今は、みんなでやるかるたが最高に楽しいんだ。
それを教えてくれたのは、綾瀬だろ」
駒野おおおおお!!!!
駒野良い笑顔するようになったな駒野……!!
そのうえ、目薬や漢方薬を常備していて千早の体調回復にも貢献するとか、サポート役としても超有能。ほんと、彼がいなきゃ駄目だったな、瑞沢かるた部……。
北央学園のドSさんが良い味出してた
まさかの再登場、北央学園のドSさんこと須藤部長。
登場するなり「身の程知らねえってのは本当幸せなんだな」と嫌味たっぷりで。うわあ相変わらずですねえと思いきや、そんな彼が取ったのは、あまりにも予想外の行動でした。いいんですか部長!?
自分たちが強い北央でいられるのは、先輩方が積み上げた経験を引き継いでいるから。
彼らもまた、自分だけでなく、仲間たち皆で力を合わせているからこその強さがある。
その強さの秘訣たる研究記録を、まさか瑞沢に渡すとは!
「お前はこれからもずっと瑞沢かるた部だ。
東京の代表が果たすべき責任は、
お前らだけのもんじゃないってこと忘れんな」
ドSさーーーーーーん!!!!
格好良いけど、OBの先輩方に知られたらボコられるんじゃないのかドSさーん!!
……その流れのすぐ後で、千早が超どしゃ降りのなか傘も差さずにうずくまっていたのを見たときには、千早おまえそのカバンの中、あの資料ずぶ濡れになってんじゃないだろうなと思わず心配してしまいましたが。ふやけて読めなくなってたりしたら北央にボコられるぞ千早……。いやコピーくらい取ってるだろうけどさ……。
おわりに
――そして、全国大会から時は流れ。
太一は新との対戦に挑み、そして千早は詩暢とのクイーン位決定戦へ!
はたして、かるたが繋ぐ彼らの運命やいかに?
そんな感じで、彼らの未来を示唆しつつ、幕を閉じた2部作。
「このマンガがすごい!」「青春マンガの金字塔」……等と称されるのも大いに頷ける、とても眩しい作品でした。
やっぱり青春って良いねえ……。
※見すぎたら逆の意味で精神的にくるけども…( ̄▽ ̄;)
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