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read and write

日々見聞きしたことの感想、思ったこと、考えたことをアウトプットしまくるブログ

【感想】映画「耳をすませば」

金曜ロードSHOWにて久々に見たので、感想など書いてみる。
全人類は言いすぎだけど、老若男女問わず、特に中学生の皆さんには今でもおすすめの作品かも。

※以下、ネタバレしてます

あらすじ

物語を読むことが大好きな中学3年生、月島雫は、図書館で自分が借りる本のほとんどを、天沢聖司という人物が先に借りていることに気づく。どんな人物なのかドキドキしていた矢先、最悪の印象の男子生徒に会ってしまい一気に機嫌を損ねながらも、偶然出会った猫を追ううちに、彼女は一軒の家を訪れる。そこには、彼女の運命を変えるものが待っていた……。

シンプルな青春物語

本好きの女の子がバイオリンを作る男の子に恋をして、友人の恋の相談に乗ったり予想外の告白に戸惑いながらも夢に挑み、その結果、自らの進路を定め男の子とも両想いになるという、いたってシンプルなストーリー。そのシンプルさが良い。

今作とか「もののけ姫」あたりまでは、原作とか一切知らなくても話についていけてたんですが、「千と千尋の神隠し」あたりから1回見ただけでは「???」になってしまう部分が出てきたのが、ジブリ作品における個人的な残念ポイント……いや、千と千尋以降も勿論面白いんだけども。

好きな男の子から「あいつ(友人)からの告白の返事まだ?」と言われて号泣したり、別のクラスの男子が女子を呼び出した!あいつら付き合ってるんだ!とクラス全体で大騒ぎしてみたり、中学生にして結婚の約束をしちゃったりと、とても微笑ましい子供たち。青春っていいねえ。

天沢聖司の変貌と、策略?

前々から思ってるんですけど毎回気になるのが、雫が恋する男の子、天沢聖司の変貌ぶり。後半こそジブリの王道ともいえる好青年ぶりを発揮する聖司くんですが、前半、特に初登場時の彼の表情・言動は、本当に同一人物?と疑ってしまうほどの「ヤなやつ」。「お前さあ、コンクリートロードはやめたほうが良いと思うよ」のシーンの彼なんてもう、そりゃあ雫も頭に来て「ヤなやつヤなやつヤなやつ!!」になりますよ。

あれは何なんだろう、雫の主観を通して聖司が描かれているという意味で、わざと前半後半で彼のキャラを変えているんでしょうか。それともあれは雫の気を引くための演技なのか。だとしたら凄いというか怖いな聖司!

前から雫のことが気になっていて、彼女より先に図書館の本を借りて貸出カードに名前を残したり、こっそり彼女の隣の席に座ってみたり。微笑ましいといえば微笑ましいけど、それを「実はこんなことしてたんだぞ」ってドヤ顔で本人に言うのは、物語の中のイケメンな聖司だからこそ許されることで、好きでもない男子にやられたらドン引きされること請け合いな気が。よほど自分に自信があるのでなければ、やらないほうが良いかもしれません。

偶然カードに名前があるとか、偶然隣の席に座ったことがあるとか、そういった偶然性のほうが「運命」っぽくて世の女の子たちは好きそうな気がするので、わざとやっててもそれは黙っておいたほうが吉かと( ̄▽ ̄;)。

あげく、夜明け前に彼女の自宅前に張り込むとかマジおすすめしない。一緒に日の出を見たいんだったら普通に連絡して待ち合わせしていけば良い話で、ストーカー呼ばわりされても文句言えな(ry

自分の進路は自分で納得して決める

高校には進学せず、バイオリン職人の道を進むのだと決めている聖司に影響を受け、雫も自らの才能を試してみようと、物語を書くことを決意。中学3年生の2学期、高校受験の最も大事な時期に、雫は勉強を放り出して、ひたすら執筆に没頭します。

まわりの大人たち、特に家族にしてみれば、決して看過できない事態。でも雫にとっては、物語を書くことは、何となく進学することよりもずっと大事なことだったのでしょう。その結果、良い物語を書くためにはもっと勉強しなければならない、だから高校に行こうという明確なモチベーションができたのなら、この一件は彼女にとって大いにプラスになったのだと思います。成績が落ちた結果、志望校に行けなかったとしても、全然後悔してなさそう。

そして何より賞賛すべきは、受験勉強放り出して、何のために何を試しているのかも一切語らず、ただ「何か」に明け暮れる娘を、そっと見守る家族の懐の深さ。内心気が気じゃないだろうに、彼女がやろうとしていることを否定せず、彼女を信じて見守る彼らは本当にすごいと思います。自分があの立場だったら果たして出来るだろうか……。

そしてそして、その時に雫の父親が言う言葉がまた素敵。

「自分の信じる通りやってごらん。でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにも出来ないからね」

雫と同世代の子どもたちに限らず、常に胸に刻んでいたい名言です。

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