原作未読で、突っ込みどころも色々ありましたが、面白い映画でした。
ヌルフフフ♪
以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
※終盤には卒業編の一部ネタバレもありますのでご注意ください。
あらすじ
私立椚ヶ丘(くぬぎがおか)中学3年E組。問題児や落ちこぼれの生徒が校舎ごと隔離されるこのクラスに赴任してきた新しい担任は、謎の超生物だった。
月の大部分を吹き飛ばし、世界じゅうの軍があらゆる手を尽くしても殺せず、来年3月には地球を破壊すると豪語する、正体不明の生き物。
なぜか3月まで3年E組の担任を希望した「絶対に殺せない」先生、略して殺せんせーを殺すため、3年E組は「暗殺教室」となるのだが……。
とりあえず学校がえげつなさすぎるよね
学年内の問題児や落ちこぼれ生徒たちを1クラスに集めて校舎ごと隔離して、理事長自ら「皆さんE組みたいにならないようにしましょうねーw(嘲笑)」って、まともな学校のやることじゃないよね。
生徒同士で競争させること自体は確かにある意味効果的かもしれないし、強者が強者でいられるのは圧倒的多数の弱者がいるからだというのも一理あるっちゃあるけど……。
E組だけを平然と貶めて他のクラスの生徒を煽るのってどう考えても間違ってるし、「E組のような弱者は差別しても良いんだ」と大人たちに教えられた他クラスの生徒が、卒業後立派な社会人になれるとは到底思えないわけで。
殺せんせーの指導のおかげで、悲観的だったE組の生徒たちが次第に前向きになり、学業でも学年1位が出るなど立派な効果が出ているのに、「E組の生徒には下を向いていてもらわないと困る」とか言っちゃう理事長さん、マジ鷹岡と肩を並べる最低さ。
卒業編では、この学園自体の問題も解決されるのかしら。されると良いなあ。
潮田渚くんについて
山田涼介さん演じる、気弱な少年、潮田渚。だけど実はクラス1の暗殺の才能の持ち主。
殺せんせーの行動を逐一観察して弱点を見抜いたり、極限状態でにっこり笑って鷹岡を油断させ、一気に近づいてナイフを押し当てたり。あの笑顔にはちょっと背筋が怖くなってしまいました。山田涼介くんこういう演技似合うよねえ。
しかし、普通の中学生が数ヶ月観察して気づく弱点に、防衛省の方々が気づかなかったとは意外。あまりにもいろんな武器が効かなさすぎて、まさか「水」が弱点だとは思いもつかなかったのかな。
(殺せんせーが「水」を苦手とするのは、物質的にどうこうなんじゃなく、「あの時」の光景がフラッシュバックするからなのかな……)
千年にひとりの自律思考固定砲台さん
橋本環奈さん演じる自律思考固定砲台、愛称リツちゃん。こんなん作るとか何考えてるんだ防衛省とか言ってはいけない。
最初はいかにも機械的な人格だったのが、殺せんせーの指導を受け、3年E組の生徒のデータを読み込んで一晩考えた結果、翌日には見事に「愛されるキャラ」に豹変。
制服に体操着にナースに眼鏡教師スタイルと、スクリーン内でさまざまなコスプレまでしちゃう固定砲台さんまじ天使です。
でも、3月末で任務が(成功にしろ失敗にしろ)終わったら、回収されてリセットされちゃうのかなあ……。
その他印象に残ったポイント
- 菅田将暉さん演じる赤羽カルマくんが良いキャラしてる
- 高嶋政伸さんの怪演もあって鷹岡明マジで外道
- ↑まあ最後は成敗されてたので良し
- 暗殺を主軸としながらも通常の教科もきっちり教える殺せんせーが凄すぎ
- 二宮和也さんは何気に教師役多いよね
- 暗殺者たるものすべてに秀でていなければならない
- 第二の刃を持たない者に、暗殺者の資格はないのです
- なぜいきなり鉄塔に登り出すのか( ゚д゚)
- ↑時間稼ぎ+イトナの行動を制限するためか
- ラスト、女子生徒の背後にちらりと見えた触手
- え、まさかあの子も触手持ち?
「卒業編」では
近日公開される続編にして完結編「卒業編」では、今作ラストシーンの伏線が回収される他、殺せんせーの過去、そして3年E組の担任になった理由が明かされる模様。
まさか殺せんせーが元○○○だったとは。イトナが来たときあんなに激怒したのもそういうことだったのね。「ある人との約束を守るため」ってのもそういうことなのね……。
つい先日原作も無事完結を迎えたとのことで、映画でもそこまで描き切るのなら、卒業編はなかなかの感動ストーリーになるのかも。
ご興味を持たれた方はぜひ劇場へどうぞ。ヌルフフフ。