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【感想】映画「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」(ネタバレ)

金曜ロードSHOW!枠にて放送された、劇場版名探偵コナン第21作。
秋の大阪・京都を舞台に繰り広げられる、百人一首と恋との話でした(え?)。

※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

あらすじ

京都・東山の屋敷で、百人一首の札を並べていた男性が何者かに殺害される事件が起きる。他方、大阪・日売テレビの局内では、コナン一行が見守る中、百人一首の団体「皐月会」が主催する「高校生皐月杯」のリハーサル収録が行われていた。そのリハーサルでは、遠山和葉が籍を置くかるた部の部長・枚本未来子と、将来クイーンになることが確実視されている高校生チャンピオン・大岡紅葉との対戦が行われており、その舞台には、皐月会が保有する由緒あるかるたが運び込まれていた。

その後、紅葉は、和葉と共にテレビ局を訪れていた服部平次を見るなり、目に涙を浮かべ、彼を指して「いつか会えると思っていた」「未来の旦那さん」という。驚く一行とは裏腹に、平次は何のことだか分からない様子を見せる。

そんな中、テレビ局に何者かからの爆破予告が届く。局内の人間が避難するなか、未来子は皐月会のかるたが被害に遭うのを恐れ、かるたを取りに戻ってしまう。放っておけず彼女を追う平次と和葉だったが、その時、現場に居た何者かの手で爆破スイッチが押され……。

感想

『迷宮の十字路』以来?の、平次と和葉の大阪ペアをメインにした作品。
京都が舞台かと思いきや、大阪から始まったのにまずびっくり。
そして序盤から盛大に爆破される読売、もとい日売テレビにびっくり( ̄▽ ̄;)
あれどう見ても大阪の読売テレビの本社ビルでしたよね?( ̄▽ ̄;)

ちなみに読売テレビの社屋は、現在、今作にも出てきたホテルニューオータニの真ん前に移転工事中なのだそうで。
移転のついでに記念として劇場版コナンに出して爆破しちゃおうぜ的な、そんなノリだったのでしょうか。
それにしても派手にぶっ壊したなぁ……( ̄▽ ̄;)

安定のコナン&服部コンビ

『迷宮の十字路』でも抜群のコンビネーションを発揮していたコナン&服部コンビですが、今回はさらにさらにパワーアップしておりました。

「俺1人やったら無理や。俺1人やったらな。工藤ーーーー!!!

って、なんでコナンが助けに来るの前提なんだ服部!
コナンもコナンでなんで服部の位置GPSで把握してるんだ!
お互い今回の事態を予測してたわけでも、電話とかで直接取り合ったわけでもないのに阿吽の呼吸すぎるやろ、何なん君ら! ニュータイプか何かか!

終盤でも、山道をバイクで全力疾走しながら、普通に推理を披露してたふたり。そんな状況で普通に聴こえるとかさすが耳いいな! ていうかそんな喋ってよう舌噛まへんな! まあ君ら普通に物理法則無視するから今更やけど!

それにしても、お母さんが元かるたのクイーンやからって、飛び入りで小学生大会に参加して優勝しちゃう平次くんマジぱない。推理できて剣道の達人でかるたもできるてどないやねん……。

紅葉ちゃん

今作のメインゲストキャラ、大岡紅葉ちゃん。
和葉のライバル的位置づけということもあってか、結構性格キツい人でしたねー。
仮にも、自分の腕と引き換えに大事なかるた救ってくれた部長さんのご友人でっせ、そんな子相手に、ようあんな啖呵きれますなあ。

その後も、和葉に向かって「私は紅葉、あんたみたいなただの葉っぱと違う」とか言うてまうし。その場に平次が居たら即ブチギレだったろあれ。
最後の退場時はえらい可愛らしかったけども(車の後ろにカラカラw)。

小さい時に一度だけ会ったあの日から、平次のことを想い続けてきたのは健気やなあと思うけど、でももう平次は和葉ちゃんと実質両想いになっちゃってるから勝ち目ないと思うで……。隣の怪しいイケメン執事に切り替えたほうがええんとちゃうかなあ……。

でも、この子、てっきりこの劇場版だけのゲストキャラだと思いきや、実は原作にも何回か登場していて、なかなかの推理力がある描写もされているのだとか。もしかして綾小路警部同様、今後も登場したりするのかしら……?

今回の犯人について

今回の真犯人は……なんか最後までまともな人っぽい描かれ方してたけど、証拠隠滅&名頃の犯行に見せかけるために、テレビ局は爆破するわ*1、人が乗ってる車爆破するわ、実行犯爆殺するわ、あげく全く無関係である和葉まで手にかけようとするわ。
奥さんや皐月会の名誉を守りたかったという動機はまあ理解するけれど、犯してきた罪の重さは相当なもので。

最終局面の舞台である皐月堂は、もう見るからに炎上崩壊するのが見え見えで、なんでわざわざそんなところで決勝戦するんだよと思わず突っ込んでしまったり。最後の関係者とかるた諸共、爆発に巻き込まれて死ぬつもりだったんかなあ。なんつうハタ迷惑な……。

今回の1件で、結局一連の犯行は世に報じられて、皐月会は汚名を被ることになるだろうし。皐月会高校杯も、もう無くなってしまうのかもしれませんね。

結論:しのんでばっかりやったらあかんよ

と、犯人にも同情の余地はなくはないけど、何より可哀想だったのは名頃氏かも。
初恋の人に勝って、褒めてもらえると思ったら殺されるとか不憫すぎるでしょう。。

まあ、その目的のために、道場破りのようなスタイルで挑戦をもちかけて、断れないようにマスコミまで引っ張り出してきたのは確かに拙かった。あと1年で目が視えなくなってかるたができなくなること、せめてその前に一勝負したいこと、そして弟子たちを皐月会で引き取ってほしいこと、あらかじめそういう事情をちゃんと伝えていれば、皐月さんもパニくって恐怖から殺したりしなかっただろうに。

「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は…」とはいうけど、しのんでばっかりやったらあかんよ、大事なことはちゃんと言わな伝わらんよ、というのが、今回の話から得られる教訓ではないかなあ、と。
新一&蘭にも服部&和葉にも言えるけど。ていうか君らいい加減くっつきいや( ̄▽ ̄;)*2

「その手離したら、――殺すで」
「まだお前には、いわなあかんことが、あんねん!!」

なら早よ言いや! なにごまかしとんねん! 工藤は言うたぞ!w

しかし、文字通り殺し文句だし、離したら死ぬ確率が高かったのは確かだけど、服部が「殺すで」と言ったのにはいささか違和感が。探偵たるもの、犯人であっても殺したらあかんかったんと違うの? 殺すとか言うてもうて良かったんかな……?

おわりに

さてさて、そんな名探偵コナンの劇場版最新作「ゼロの執行人」は、現在絶賛公開中。
再び、シリーズ最高&年間邦画第1位の興行収入を飾ることになるのでしょうか?

▼劇場版コナン公式サイト
www.conan-movie.jp

劇場版名探偵コナン から紅の恋歌 (DVD) [通常盤]

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*1:あらかじめ爆破予告出して退避させてたとはいえ、あれだけ派手にやったら少なからず被害が出たでしょうに

*2:……って、視聴者からしたらもう十何年もヤキモキさせられてるけど、物語の中的にはまだ1年も経っていないんですっけ、これ