【感想】ドラマ「銭形警部」

「捜査も、正義も、型破り。」

金曜ロードSHOW！枠で放送された、日テレ×WOWOW×Hulu共同製作ドラマ。
鈴木亮平氏の再現度が素晴らしかった！

※以下、ネタバレしてます

あらすじ

東京・上野の美術館から、１枚の絵画が盗まれる。現場には、かの大泥棒ルパン三世のメッセージが残されていた。捜査本部はルパンの犯行だと断ずるが、長年彼を追い続ける刑事・銭形幸一だけは、犯人が逃走中に警備員を殺害したという一点から、この事件はルパンの仕業ではないと断言する。真実を明らかにし犯人を逮捕するため、銭形は２人の若手刑事と共に捜査を開始するのだった……。

感想

鈴木亮平氏演じる銭形が素晴らしい

いやーもう、鈴木亮平さんによる銭形警部の演技には本当に脱帽でした。表情から声からガニ股に至るまで、恐るべき再現度（あの特徴的な踏ん張り方もかな？）。他のキャストはいかにも日本の刑事ドラマものなのに、銭形警部が居るだけで全然別物に見えてしまうこの違和感。だがそれが良い。

銭形が「刑事の勘だ！」という度に、ラストコップの望月の「うーわ！出た！当たらないやつだ！！」的な嘆きが脳裏に浮かんだのはわたしだけでしょうかｗ（そういえばラストコップも日テレ×hulu共同製作でしたけど、意図的に狙ったのかな？）
たぶん銭形と京極さんは馬が合うと思うんだ。昭和世代だし。

ルパンには逃げられまくりでドジな印象を持つとっつぁんですが、ルパンが凄腕すぎるだけで、実際の銭形の能力は超優秀。柔道着で相手を投げまくり、座して静かに推理するとっつぁんとか超格好良かったです。~~あれはもはや素の鈴木亮平だとか言ってはいけない~~

終盤、銭形が柔道の有段者だと見抜いて間合いをとって戦おうとした相手にも果敢に組み手で挑んだ銭形。あれ？たしか先祖代々伝わる十手持ってませんでしたっけ？奥の手の十手くるー！と思ったのに、そこだけはちょっと残念ポイントでした。

今作のように、ルパンが表に出てこないときは日本の事件の捜査にあたっているようなのですが、事件の捜査中にルパンの事件が割り込んだらどうするんだろう。さすがに捜査をほっぽり出して日本を飛び出したりはしないだろうけど……(￣▽￣;)

「銭形、本日より日本を留守に致します！」「かまわん！！（即答）」には不覚にもウケた（笑）。

国木田＆桜庭

銭形をサポートすることになった２人の若手刑事。体力には自信があるけどドジばかりで認めてもらえない国木田と、その後輩で女性刑事ながら、優秀で上司に一目置かれている桜庭。なんだかんだ良いトリオでした。

とりわけ成長が著しかったのは国木田で、最初は自分に自信がなかったものの、体力を活かして捜査に貢献したり、犯人からのなぞなぞを真っ先に解いたり、最後には身を挺して犯人の逃走を食い止めたりと素晴らしい活躍ぶり。

今後の成長に期待……したいけど、銭形路線を行っちゃうと出世は難しいかも？(￣▽￣;)

ミスタークエスチョン

警察を相手にゲームを挑む敵、Mr.クエスチョン。人形のデザインからして明らかに山ちゃんｗｗ彼ならボイスチェンジャー抜きであの声出せそうだから困るｗｗｗ……と思ってたら、正体は山ちゃんじゃなく、上川隆也さん演じる小津勇一さんでした。釣られた。ていうか上川さんがあの口調で喋るシーンは思わず笑ってしまった。何やってんすか自称神様（笑）。

共犯者の渕上を口封じに始末して、結局何が目的なのかと思ったら、動機はお金。株での多額の損失を取り戻すために、特定グループのビルで立て続けに爆破事件を起こし、株の空売りをして荒稼ぎをしたかったと。で、悠々とシンガポールに逃げるつもりでいたと。うん、絵に描いたような二流でしたね。そんなにお忙しいなら警察相手にゲームなんか仕掛けずに黙々と計画遂行してれば良かったのに（笑）。

口封じしたつもりがうっかり決定的な証拠を消し損ねてるわ、そもそも渕上さんに本名で名乗ってるわ、さっさと逃げれば良いのにのんびり国木田の相手しちゃうわ、どっちが低脳だよと小一時間(ry。とても物事を大局的に見られている人の言動とは思えませんでした。

※余談ながら、遺伝子操作したトウモロコシで世界の危機が云々というくだりは、何年か前にWOWOWでやっていた「パンドラⅡ 飢餓列島」を思い出しました。どうなんでしょうね実際、遺伝子組み換え食品って。