アバタール・チューナーの続編にして完結編、クリアしました!
正直、めっちゃくちゃ面白かったです。1しかクリアしてない方がいたら超もったいない。オープニングムービーといい戦闘曲といいシナリオといい、非常に楽しめた作品でした。ただし所長、テメーはダメだ
※以下、ネタバレ全開してます
あらすじ
ジャンクヤードの崩壊と共に、強い光に包まれ、見知らぬ世界――ニルヴァーナへ飛ばされたサーフ達。だがそこは、滅びの危機に瀕し人々が争いあう、楽園からは程遠い世界だった。セラの行方を捜すうち、サーフ達は彼女の、そして自分たちという存在の真実を知ることになる。
はたして、5年前に起きた悲劇とは。人間と悪魔、この世のすべてを構成する「情報」とは。そして、サーフ達はこの世界を救うことが出来るのか――。
▼前作の感想はコチラ
akirwn.hatenablog.com
1.オープニングと戦闘曲がめっちゃ格好良かった
何よりまず讃えたいのは、オープニングムービー及び楽曲「ALIVE」の良さ。「Another World~♪」のフレーズからして鳥肌が立ちました。1のオープニングよりこっちのほうが断然好き(セラごめん)。
英語部分の歌詞が普通にネタバレっぽくて、訳してみたら「うおお」となった件。「別の世界ではいつも雨が降っているのだろう」とか、「たとえあらゆる悲劇や暗闇を見ることになるとしても、君を日差しの中へ連れて行く」とか。
そして、通常戦闘曲「Battle For Survival」。これも、ずっと聴いてても飽きない名曲。おかげで道中もテンション高めで突き進むことができました。作業用BGMに欲しい。
DIGITAL DEVIL SAGA~アバタールチューナー~1&2 Original Sound Track 完全体
- アーティスト:ゲーム・ミュージック
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: CD
2.哲学的で壮大なストーリー
いやもう、終わってみたら、1の頃からは想像もしていなかったような壮大なストーリーでした。1のエンディングは正直「( ゚д゚)」でしたが、2のストーリーを追ううち、ああそういうことだったのね、と腑に落ちること多々。最後まで「?」なところもありましたが、そこはプレイヤーの想像におまかせします的な感じなのかしら。
原案者の五代ゆうさんによる小説版があるとのことで、そちらを読めばより詳しい理解が得られるのかもしれません。
クォンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅠ (ハヤカワ文庫JA)
- 作者:五代ゆう
- 発売日: 2011/02/18
- メディア: 文庫
【※追記】読みました!こっちも超面白かった!
akirwn.hatenablog.com
この世のすべては情報で出来ている
この世のあらゆるものは「情報」で出来ていて、それらは太古の昔より太陽の影響を受けてきた。言うなれば太陽こそが「神」であり、我々の魂もいつか太陽へ還る。そしてまた新たな命として地球にもたらされ、その輪廻を繰り返す……。なんか、ああそうかもしれないなあ、とか思ってしまったり。
原子、素粒子と、この世界を構成する最小物質を突き詰めていった先にあるものは、0か1かの「情報」でしかないのかも。その組み合わせ次第で、肉体も魂も出来ているのかも。そうなると、現実の物質とデジタルなデータには大差がなくなるわけで。仮想世界の人工知能がそのまま現実世界に構成されてきても不思議ではないわけで。いつか二次元の嫁が画面の向こうから出てきてくれるとかそういうry
私達は皆、他の命あるものを食らい、さまざまな情報を取り込み、受け継いで生きている。そして、次の世代に自らの情報を託して死んでいく。ただ存在することだけが「生きる」ことではなく、ただ消えることだけが「死ぬ」ことではない。居なくなってしまったものたちの情報は、その後も確かに自分たちを支えていて、私達はそれらに報いる義務がある……。
深い……わたしこういうの好き……。(あぶない)
各ダンジョンの副題が意味深で好き
各ダンジョンにはそれぞれ英語で副題が付けられているのですが、これもまたセンスあって好きでした。
- 占拠された地下街 … Amaravati(アマラーヴァティー、インドラの都)
- 海底ケーブル … Road to Sodom(ソドムへの道)
- 収容所 … Meeeeaaaat! Processing Plant(食肉処理場)
- カルマ協会本部 … Tower of Reunion(再会の塔)
- EGG施設1回目 … Egg of the Universe(宇宙の卵)
- 動力プラント … Rest in peace, my friend(安らかに眠れ、友よ)
- EGG施設2回目 … Five years before(5年前)
- 空港施設 … One-way Stairs(一方通行の階段)
- 太陽 … Nirvana(ニルヴァーナ、涅槃)
これを見ただけで、ああ、あそこではあの展開があったなあと分かるような副題になってます。収容所とか動力プラントとか空港施設とか思いっきりネタバレだけど、そこがいい。一方通行の階段とは言い得て妙。
3.登場人物について
サーフ
今作でもやっぱりほとんど喋らなかったエンブリオンのリーダー。でも、1から続けてプレイしてきた身としては、やっぱりラストバトルはサーフ君の姿で戦いたかったなあ、というのが正直なところ。モデルになった現実世界の彼は最低な奴でしたが、似なくて良かった。
何気にメニュー画面の顔グラが1から変わってましたね。
セラ
稀代のテクノシャーマン、世界滅亡の危機を招いた原因にして、世界を救った覚者。でもあの時アルジラが必死で説得してなかったらどうなってたんだろう、とか思わないでもない。終盤で合体した時は「( ゚д゚)」でしたが、太陽をうろついてるうちに慣れ……なかったなあ……( ̄▽ ̄;)
ゲイル&シエロ
加入からラストバトルまでスタメンだったメンバー。ゲイルは、道中主人公かと思うほどの名言の数々を連発してくれたし、シエロも前作と比べてめっちゃ男前に。三士官にキレたシーンとか空港クリア後のシーンとかマジで最高でした。
アルジラ&ロアルド
ごめんなさい終始控えメンバーでしたorz。でも動力プラントでのシーンは熱かった。
悪魔研究室でアルジラがメーガナーダに関する資料を読んでいて「……嘘でしょ」と言ったのは、メーガナーダの別名がインドラジット(=インドラに勝利した者)だったからか。ロアルドのアートマ(魂)の名はインドラ、つまりあそこでロアルドがメーガナーダに倒されることはすでに示唆されていたと。考えられてるなぁ。
ヒート
結局何がしたかったんだこの人その1。
サーフ達と会う前にマダム達と接触して真実聞かされて絶望して、ふざけんなサーフもセラも喰ってやる!ってなったってこと? で、倒されて我に返って、酷いことしちまった死のう、ってなったってこと? えっヤンデレですかヒートさん
太陽で仲間になってくれたけど、ロアルドをずっと控えにしてたせいでスキルとか全然揃ってなくて、結局最後まで控えメンバーのままでした。ごめん。
この人も何気にメニュー画面の顔グラが1から変わってて格好良かった。
ジェナ・エンジェル
結局何がしたかったんだこの人その2。
全人類を悪魔化することで、自然淘汰による進化を狙ったのか、それを飛び越えて人類を滅ぼす気だったのか。あるいは、全員悪魔にすることで、キュヴィエ症候群の罹患者を失くすつもりだったのか。セラのことも、娘への愛情を持っていたけど立場上隠していたのか、最初から持っていなかったのか。小説版で詳しい心境が語られてるのかな。
女性的な言葉遣いのほうが本来の彼女なんでしょうけど、男性的な言葉遣いのほうが好きだったなあ。
ジョニー
ある意味、ロアルドやフレッドよりも印象強い人。神出鬼没の店の主人。道中大変お世話になりました。この人の話はとても興味深く、彼の店を訪れて真っ先にすることは、アイテムを買うことでも売ることでもなく「話をする」ことでしたw。
4.価値を決めるのはたった1つの言葉だけ
エンディング、セラフがついに辿り着いた悟り。「私達は何て愚かだったんだろう、たった1つの情報(ことば)だけで良かったのに」。どんな言葉だったんだろう。他者への好意とか信頼とか愛情とか感謝とかそのあたりの言葉なのかしら。「ありがとう」とか?
そういえばジョニー氏も太陽で言ってましたね。「商売も人生も 最後に価値を決めるのはたった1つの言葉だけだぜ 覚えときな」って。それと同じ言葉なんでしょうか。だとしたらジョニー氏凄いな。彼もセラフと一緒に別世界に行ったんじゃなかろうか。
想像以上に長くなりました。続くかも。
▼続きました
akirwn.hatenablog.com
DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー2
- 発売日: 2005/01/27
- メディア: Video Game