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【感想】しくじり先生スピンオフ「中田歴史塾」(ヒトラー編)を見て

テレビ朝日で好評放送中の「しくじり先生」。その番組内のコーナーの1つである、オリエンタルラジオの中田敦彦さんが世界の偉人たちの「しくじり」を解説する企画「しくじり偉人伝」。

2016年9月11日(日)には、ついにその中田さんによるスピンオフ的番組「中田歴史塾」が放送されました。

記念すべき第1回(?)の1つめのテーマは、まさかの「アドルフ・ヒトラー」。えええええΣ( ̄□ ̄;)  ……いや、でも、確かに、通常の「偉人伝」という括りでは絶対扱えないテーマですものね……。

というわけで、内容と感想を書いてみました。

アドルフ・ヒトラー

全世界でその名を知らない者はいないだろう、史上最悪の独裁者、アドルフ・ヒトラー。しかし、その青年時代は、決して順風満帆とは言えないものでした。

学生時代は落ちこぼれで、芸術方面に活路を見出そうとするも挫折。親の遺産を食い潰したあげく、旧友たちからの目を逃れるようになり、ついにはホームレスに。その後、軍に属して第一次世界大戦で戦うも、ドイツは敗戦してしまいます。

そんな彼が出会ってしまったのが、当時台頭しつつあったドイツ労働者党(後のナチ党)の演説会。参加者との議論をきっかけに「話が上手い」と評価され、党員に勧誘された彼は、その後またたく間に演説会で聴衆を増やし、一気に力を増やしていきます。

これまで何ひとつ他者より秀でるものがなく、誰かに褒められることのなかったヒトラーが、生まれて初めて褒められた「演説」の能力。それが彼の人生を大きく変え、後に史上最悪といわれる独裁者にのし上げてしまうことになります。

そして、青年時代に志した美術、すなわち「デザイン」の力が、さらにそれを後押ししました。当時の最先端のファッションセンスを取り入れ、大衆受けする軍服やポスターを世に押し出していった結果、ヒトラーは支持率89.93%という圧倒的支持のもと、誰も逆らえない「総統」の地位を手にしてしまったのです。

……その後、彼の率いるナチスドイツが何をやったのかは、皆様ご存知の通り。

心地よい言葉を鵜呑みにしてはいけない

演説の力もデザインの力も、それら自体は決して悪いものではない。けれど、それらは良くも悪くも、民衆の心を大きく動かしてしまう。ヒトラーはその力によって独裁者となり、人類史上最悪の罪を成してしまった。

忘れてはいけないのは、ヒトラーを政治的指導者に選んだのは、その力に踊らされた民衆たちだったということ。彼は軍事力や暴力によって無理矢理君臨したのではなく、選挙によって、国民の支持のもとに選ばれたのです。

格好良いデザイン、印象に残るフレーズ、溢れるカリスマ性。それらに狂わされ、「あの人がああ言っているならきっと正しいに違いない」と思ってしまう思考停止。

「大衆の多くは無知で、愚かである」
「民衆がものを考えないということは、支配者にとっては実に幸運なことだ」

とはヒトラーの言のひとつだそうですが、実際その通りなのだろうなあと思います。

彼のような独裁者を二度と生み出さないためには、民衆たる我々がちゃんと物事を捉え、心地よいデザインやフレーズに惑わされず、鵜呑みにせず、知識を増やし、自分なりに考えた上で、政治に参加しなくてはならない。それはドイツに限らず、日本においてもそうだよなあ、と思います。

「面倒臭い」「政治のこととか良く分からないから選挙行かない」「どの政党の誰がトップになっても同じだろ?」という意見もあると思いますが、そうして「無知である」ことを民衆が自ら選択し続けていたら、この国を支配しようとしているどこかの誰かにしてみれば、さぞ都合が良いのだろうなあと。そんな危機感を持って見た話でした。

最後の難民のくだりはちょっと違う気が

しかし、「ドイツは歴史的使命として、いま大量の難民を受け入れている。対して、かつてドイツと仲間だった日本は難民を受け入れていない」という話を締めに持ってきたのには、少々違和感が。その流れでいうと、明言はしなかったものの「日本もドイツのように難民を受け入れるべきだ」というメッセージになりますが、それはそれでまた違う議論になるんじゃないのかと。日本は難民を受け入れるべきだって言いたいだけちゃうんかと

そこは分けて考える必要があるんじゃないのかなあ、と思ったのでした。

中田さんが独裁者にならないか心配

あと個人的に、演説や民衆にアピールする能力で言えば中田さんも文句なしにずば抜けている方なので、もしも、もしも彼がその力を政治方面で使ったら、すごいことになりそうな気がします。前のマルクスの時も書きましたが、これだけ話術に長けていたら、将来どこかの政党に声をかけられて選挙に立候補して当選しちゃうんじゃないだろうか。

「お前がいちばんの独裁者だよ!」という、あのときの若林先生の言葉が、本当に現実にならなければ良いけれど……。
まあ、ウル・トラ・タイ・ガー(ドヤ)とかしてる内は大丈夫か( ̄▽ ̄;)