『ニッポン対ゴジラ。』
まさしくその通りの映画でした。
Twitterで話題になっていたので観に行ってみた「にわか」ですが、非常に面白かったです。ゴジラ作品を一度も見たことなくても大変楽しめました。怖かったけど!怖かったけど!!((( ̄□ ̄;)))
上手くまとまりそうにないですが、感想を書いていきたいと思います。
(以下ネタバレ全開してます)
印象に残ったポイント箇条書き
- とにかく台詞の量が多い&早い&難しくてついていけない
- 俳優さんたち台詞覚えるの大変だったろうなあ
- 初めてゴジラの全身が映ったときのインパクトが((( ̄□ ̄;)))
- BGMを使う時と使わない時の切り分け方が素晴らしい
- 前田敦子が!小出恵介が!斎藤工が!えっそんなチョイ役で!?
- 防衛大臣のおばさま(余貴美子さん)が格好良い
- 自衛隊TUEEEEEEE!!!!!
- ゴジラSUGEEEEEE!!!!!
- 攻撃だけが華じゃない、国民の安全を守るのが自衛隊の仕事だ
- 全力で自衛隊の凄さをアピールしてる映画
- 自衛隊志願者UPに大いに貢献しそう
- 某国に頼ってばかりじゃ駄目なんだ、というメッセージ
- 巨災対、尾頭さんとか安田さんが良い味出してる
- 石原さとみ演じるカヨコも良いアクセントになってた
- 背中からビーーーーーム!!!
- 焼き払え!!!(←ちがう)
- 次のリーダーがすぐに決まるのは日本の良いところ(皮肉?)
- まずは君が落ち着け
- 礼はいりません。仕事ですから
- 無人在来線爆弾KOEEEEEE!!!!!
- 最後の尻尾に人の姿したのが何人か((( ̄□ ̄;)))
- 結局牧博士は何がしたかったのか
- 私は好きにした。君たちも好きにしろ
- ↑庵野秀明総監督から観客へのメッセージともとれる
- 牧博士=ゴジラ、なのかなあ、やっぱり
- 矢口さんみたいな人が将来日本のリーダーになってくれると良いなあ
- スクラップ&ビルドでのし上がってきた国
ゴジラ怖いよゴジラ
初代ゴジラが怖かったというのは聞いてました。その後のゴジラは、どちらかというと子供向けの作品になっていった、というのも聞いてました。でも、今回のこのゴジラは完全に大人向けです。子供にこんなの見せたら泣きます。予告とかポスターの時点で子供向けでないことは一目瞭然ではあるけど。
まだ姿を見せない状態からの恐怖。そして姿を見せた第2形態のインパクトの凄まじさ。第3形態でさらに恐怖が増し、一息ついたと思ったら第4形態のアレ。自衛隊の総攻撃でも止められず、挙句の果てに、停電状態の真夜中の東京で放たれる、火炎放射と紫色のビーム……。自分がもしあの地獄の中に居たらと思うと、本当にゾッとします。世界の終わりだと思うだろうな……。
核兵器について
ゴジラを確実に抹殺するために世界が選んだのは、「東京への熱核兵器の使用」。
確かに、ミサイル全弾直撃でもダメージ受けてる様子なし、しかもまだ進化の途中である可能性があり、今後飛行能力まで持つかもしれないとなれば、現時点で最凶の殺傷能力を持つ核兵器を使うのが世界的には「ベスト」なのかもしれません。でもこの国では、過去に核兵器を2度も使われたこの国では、そんなことは到底、絶対に受け入れられない。まさに「選択肢としてはアリだけど、選ぶなよ……」です。
それでも、ゴジラを倒した後の復興のことまで考えると、核を落とすべきだ――。そう言った赤坂さんの言葉が印象的でした。総理代理から指示を受けて以降、葛藤を繰り返した末の結論だったんだろうな……。
同じく印象的だったのは、巨災対にいた(おそらくかの国の)チームが、去り際に核兵器のことを「人類の叡智の炎」と表現していたこと。確かに「すぐれた知恵」の果ての産物ではあるけど! あるけど! ゴジラが現れたのが東京じゃなくニューヨークだったとしても、彼らは同じことをしたというけど!
でも、日本人だったらまず使わない表現だろうな、と思うのでした。
音楽について
緊迫の場面で流れる、ダーンダーンダーンダーンドンドン……のリズム。エヴァだーーー!! どうせならその後の「ターラータララーラタッタッター♪」も流れてほしかったけど流石にそれは無かったか( ̄▽ ̄;) ※←これエヴァじゃないんで。ゴジラなんで
ヤシオリ作戦開始後から、妙に軽快というか、いかにも昔の特撮ふうな音楽になったなと思ったんですが、もしかしてあれは過去作品の音楽だったんでしょうか。(作戦中の本部の描写もなんとなく昔ながらの特撮ぽかった気がする。ビームの下で状況を見守る防護服姿の人々を下から写すカメラアングルとか)
※↑後で調べてみたところ、「宇宙大戦争」という特撮映画の音楽だった模様。
ヤシオリ作戦について
「ヤシオリ」とは、日本神話にてスサノオがヤマタノオロチを倒す際、ヤマタノオロチを酔わせるために用いられた酒(八塩折之酒)のこと。お酒の代わりに凍結材を飲ませてゴジラを止める、今回の作戦の名称としてはピッタリ。エヴァのヤシマ作戦と似ているのは、狙ったのか偶然なのか。
倒れたゴジラの口元に、凍結材を注入するためのクレーン(?)や、凍結材のタンクを運んだ人たち。あれほどの破壊をもたらした巨大な化け物の目の前に行き、凶悪なビームを吐いていた口の中にクレーンの先を突っ込むって、どれだけ勇敢な人達なんだろう……。ヤマタノオロチを倒した剣「アメノハバキリ」という名が与えられたのもむべなるかな。
登場人物それぞれが、それぞれの持つ知識、能力、権限、人脈をフル稼働させたからこそ成功したヤシオリ作戦。(役に立たないと暗に思われていた総理代理も、必死にフランス大使に頭を下げ続けて核攻撃の延期をもたらし、作戦の成功に貢献していたのが心に残りました。)
これこそが日本人の、この国の底力なんだという、強いメッセージが感じられました。
でも、あの後東京どうするんだろう
無事ゴジラを凍結させることに成功したとはいえ、あくまで「停止」させただけ。今後ゴジラが再び動き出す可能性は充分あるし、そうなれば3526秒後に核攻撃が実行される。
そんなところを、もう首都として使うことはないんだろうなあ。
京都あたりに遷都するのかしら。
ラストの尻尾について
ラスト、なぜかゴジラの尻尾の部分がアップになって映るんですが、そしてそこには人型のシルエットがいくつか見えているのですが、はたしてあれは何を意味しているんだろう。
終盤まであんなのついてなかったと思うんですが、実はついていた(遠くからでは分からなかった)のか。それとも終盤になって初めて現れたのか。後者だとしたら、それはまた別の「進化」が始まっている兆候ではないのか。それが人間の形をしているというのは、ゴジラの進化の行き着く先が「人」型であるという示唆ではないのか……。
次回、人の形をしたゴジラと人間との戦いが始まる、的な(絶対勝ち目なさそう)
※後で知ったのですが、あれはゴジラ第5形態だったとのこと。怖えええええ!!!((((;゜Д゜)))
まとめ(無理やり)
と、思いつくまま色々書きましたが、総じて言うと、非常に濃く、色々考えさせられつつも楽しめた2時間でした(超無理やり)。
上映終了後、思わず2周目を観たくなったほどでした。素晴らしい映画でした。
庵野秀明総監督をはじめ、スタッフの皆様に盛大な拍手を送りたいと思います。